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ブログ お墓で使用する石(その3)

2022年2月17日

日本の三大石材産地という地区があります。茨城県真壁町、香川県高松市庵治町、愛知県岡崎市がそのようにして呼ばれています。特徴としては一つの地域にたくさんの石を取り出す丁場があり、その丁場の近くには多くの石材店が軒を並べてます。そこで加工されたお墓や灯篭などの彫刻品が、各地方へ出荷されていきました。この東海地区は、岡崎からの石が多く出荷されてい行き、昭和の頃はその岡崎産の御影石でつくられたお墓が多く建てられました。

日本国内での墓石に使用する石材で有名なのは、庵治町で採れる「庵治石(あじいし)」となります。墓石の使用する石材としては、石目が青く美しいい色をしています。実際の石材を見ると「斑(ふ)」と呼ばれる表面に浮いたような模様が出る独特な表情をしている石で、また価格面でも最高級品となります。また、関東の方では産地からの石ではありませんが「本小松石(ほんこまついし)」と呼ばれる石で、安山岩の石で神奈川県足柄郡真鶴町で産出する、緑系の石があります。関東では最高級品の一つとして扱われています。江戸城の石垣などにも使用してあるそうです。産地の真壁町からは「真壁小目(まかべこめ)」という石が有名で、墓石材として全国に広く使用されている御影石があります。この東海地方や飛騨地方でも見かける石です。ここ近年も、国産材としてはリーズナブルな点もあり人気の石種となっていました。

庵治石
小松石

岡崎産の御影石の特徴は、石目が細かくて白御影石の中でも青色のある石(青御影石とも呼ばれます)で、とても落ち着いたきれいな色目をしています。石の名前としては「牛岩石(うしいわいし)」「吉祥石(きっしょうせき)」「小呂石(おろいし)」「鍋田石(なべたいし)」などがあります。外国材が輸入されるようになってからも、この色目の石に似た石が好まれて使用されていました。

国内には三大産地以外にも、現在も石が取れれるところはあります。福島県であったり、岡山県・福岡県は三大産地と産地には含まれませんが、採石されている丁場複数あり、人気のある石を産出しています。有名なところでは、宮城県の「磐梯石(ばんだいいし)」、福島県「紀山石(きざんせき)」「浮金石(うきがねいし)」、岡山県の「万成石(まんなりいし)」「北木石(きたぎいし)」、愛媛県「大島石(おおしまいし)」、福岡県「内垣石(うちがきいし)」、佐賀県「天山石(てんざんいし)」などがあります。

砂原 吉浩