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お墓 お墓の掃除         お墓の汚れをきれいにしたい

2020年3月3日

最近よくあるお問い合わせの中に、「お墓が汚れているのできれいにしたい。」があります。お墓の汚れといっても、様々なものがあります。今回は、お墓の表面が黒く汚れている、という状況についてお話します。

この写真では、お墓や石積みの表面に黒い汚れがついています。「なんだか知らないが、黒くなっている。」や、「うちのお墓ばかり汚れている。」という事をお伺いします。そもそも、この汚の原因は何でしょうか?

一般的には、空気中のちりやほこりが石の表面に付着して、長年それが蓄積して水垢のような状態となります。時には、カビなどが発生することもあります。でも、石は磨いてあって表面はツルツルしているのでは、と思われる方も多いと思います。実は、お墓の表面には無数の細かい穴が開いていることが多いです。そこから水が入り込み、汚れを定着をさせます。また、表面が磨いてない場合や、凸凹している面はより一層汚れの付着が多くなります。

当然、汚れを落とす場合にいくら頑張って洗剤やたわしで石を擦っても、表面が凸凹であったり、磨いてない場合はその汚れを落とすことは困難となります。磨いてあっても、その細かい穴までをきれいにすることは難しいです。

よく、ホームセンターなどで薬を買ってきてという事もお聞きします。しかし、どの汚れにどの薬品が効果があるのかを知っていないと、石を痛めることになります。石は水を吸収しますので、薬品も吸収するわけです。そうするときれいにしたのに、その薬品が石の中に残り、石にムラが残ったり、石の表面の磨きを落としたりという事にもなります。

ホームセンターの商品が悪いのではなく、どの薬品が効果があるのかを知ってから使用をすることをお勧めします。では、どのようにして汚れを落とすのが効果的なのでしょうか。まず、考えなくてはいけないのは、お墓に使用してある石がどのような石で、どのような状態なのかを把握する必要があります。その条件に合わせた掃除の仕方を、そこから決めます。

いきなり薬品を使用することはお勧めしません。まずは水洗いをして、出来るだけの汚れを落とします。私たちは、ここで洗浄機を使用することが多いです。ここでも、石の状態を見極めることが必要です。高圧洗浄機は水圧が高いので、表面の劣化が進んだ石や、傷がある石は注意が必要となります。

表面の汚れをある程度落とせたら、その後はその汚れに合わせた薬品を使用することになります。薬品を使用するのは、必要最低限の方法と考えていますので、その汚れに合わせた使用となります。表面の汚れを落とした下には、別の汚れやシミなどが潜んでいることも少なくありません。ですから、いきなり薬品を使用することは、薬品を無駄に使用する事にもなりますし、汚れに合わせた使用にもなりません。

たとえて言えば、人の肌と同じと考えて頂ければわかりやすいと思います。人の肌にも人それぞれの違いがあり、皮膚の状態やその原因も様々です。その原因を知らずにいきなり薬品を使用するという事はないと思います。もしそれをした場合は、大変なことになる事は想像できます。意志は固い素材ではありますが、水を吸収する素材でもあります。とてもデリケートなんです。

大切な人が眠る、先祖の眠るお墓をきれいにしたい。誰もが思う願いです。そのお墓を長くきれいに保てるよう、お手伝いをさせて頂きます。どんな些細なことでも、お気軽のお問い合わせ下さい。

砂原 吉浩