全国的にもお墓じまいが増えてきているという事で、ここ飛騨でもその傾向はあります。「お墓じまい」という言葉はもともとは存在をせず、ある石屋さんが作った造語と聞いたことがあります。
個人的には、この言葉が出来た頃と現在では少し状況・拝啓が違うような気がすることもあり、もう少し違う言葉で表現できないものかと、考えたりもします。「しまう」とは、「終わりにする」や「片付ける」という意味があり、「片付ける」から「お墓の片付け」→「お墓じまい」となっったのではないでしょうか。
今回のお客様も、お墓じまいをしてお骨をお寺へお預けになられるという事でした。今年は積雪も例年よりも少なくといいますか、無かったという表現が当てはまるような3月でしたが、この時は積雪となってしまいました。
積雪もあり寒い中お経を上げて頂き、お墓の中にあるお骨の収骨をさせて頂きました。お手派へお届けする際には、お墓の中にあるお骨を乾燥させて持って行かなければならないケースもありますので、お墓じまいをされて、お寺へお骨をお持ちになる際には、事前にお寺への確認をしておかれるとよいと思います。
道路より少し上った場所にお墓があり、運搬車を使用しての作業となりました。昨年の落ち葉と、積雪の少ない年だったとはいえぬかるんだ山道は重機を上げるには難しく、人力での作業となりました。
全ての解体・撤去作業が完了して整地が出来ました。数年もたてばお墓の跡地も、自然の山の姿に戻ることでしょう。お墓じまいの際には、このようにして綺麗に撤去する事をお勧めいたします。さまざまな墓地の立地条件によって違いはありますが、出来るだけ元の状態に戻すこともお考えいただければ、お気持ちもすっきりとされると思います。
砂原 吉浩