工事の完成です。御影石での仕上がりにはない質感が良いです。色もグレー地に薄い緑を感じる色合いはこの石独特のものです。石と言いうと御影石が多く使用されますが、御影石以外にも多くの石材があり、この世に用途も幅広くあります。

今回は玄関アプローチを中心に外構（家の周囲）の石張りとなりましたが、浴室や内装の壁などに使用されたり、店舗の内装材などにも使用されます。落ち着いた質感がいずれも好まれて、石として主張しすぎず、それでいて存在感を出してくれます。

日本国内には、このような凝灰岩と言われる石で建築石材に使用される石はまだまだあります。、用途は似た感じではありますがそれぞれ色や石目、質感に違いがあり、独自のカラーで楽しませてくれます。このような質感の石というのは、実は日本産独特のもので外国産の石材にはほとんどないと思っています。

外国産の良し悪しではなく、国産石材の中にもまだまだいい石材はありますので、様々な用途の中で広く市場に出ればいいと思います。石材を扱う立場として、石材のそれぞれの性質や特徴を熟知し、単に国産石材や外国産石材という枠でなく、お客様のイマージや用途に合わせた石種をご提案できるようになる事が大切と思います。それにはより多くの石材を知り、実際に使用していく実践が必要になります。

いつまでも石に関わり続けなくてはいけません。どこまでを追求するかは石材店のよりそれぞれですが、プロとしての立場を考えればこれも日々勉強ですね。

砂原　吉浩