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ブログ 岐阜県産の石 その2

2021年2月16日

最近の暖かさや、先日の雨で正月からの積雪がかなり解けていました。まだ2月なので、これからも雪が降る日があるので気が抜けませんが、、温かい気候は気持ちも昂ります。

これは、今回の蛭川石のさび石を見に行った際に訪れた山での原石画像です。夕刻となっていたので、さび石(さび色)というしっかりした色が分かり辛いですが、なかなか見られない、きれいなさび石の原石です。この石は小割りと言って、扱いやすいサイズまで大きな石を小さく成型したものです。こうすることで、加工するさいに必要でない部分を取り除き、運搬する時にも無駄な部分がないだけ、必要な石を最小限で運べるメリットがあります。

これは別の採石場です。ここは白御影石といって、先ほどのさび石とは異なり白い色の御影石が採れます。ここの大きな特徴は、3m近くにも及ぶ(もしかしたらそれ以上あったかもしれません)石が採れるという事です。鳥居の材料にも使用されるという事です。これだけの大きな材料が採れる丁場も今はなかなか見当たりません。

いくつも縦に細長くついている跡は、削岩機という細長い金属製の棒のようなもので穴を明け、そこに火薬を詰めて爆破させて石を割った跡だと思います。上の画像はその穴場の長さが短いですが、これはセリ矢という金属製の道具をハンマーで叩いて、石を割った跡だと思います。

石を割ったり、山から取り出すための工法は他にもいろいろあります。実際に山での作業風景は一見の価値ありです。石を取り出すにも、とても手間暇がかかっていることが分かります。そんなに手を掛けて採って下さった石材は、大事に扱いたいと思います。

砂原 吉浩