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建築 岐阜県産の石 その3

2021年2月19日

いよいよ原石の加工に入りました。まずは、中口径と言って約50cm程度の厚みの石を切ることが出来る機械で石を切っていきます。今回は板状の石を12枚程この石より加工して作ります。

石を切ると向かって右側の様に白っぽい感じに仕上がります。これはすべての石材に当てはまるのですが、まれに切っただけで良いよ言われることがありますが、切っただけですとこのように白い感じとなり、これは黒御影石や赤御影石の場合も同様で、このように色がはっきりと出る事はありません。ですので、白御影石の場合を除き、切っただけ(切削仕上げ)の場合は、研磨と言って磨き工程を経ないと色を出すことは難しいです。

向って左側は本磨き仕上げをした状態です。本磨きとは、光沢のある仕上りであり、鏡面という表現をする場合もあります。表面は光沢があり、太陽に照らすとピカピカと反射します。磨き工程としては最高の仕上げであり、墓石などはこの仕上げで作られることがほとんどです。

この磨き工程も、本磨きの手前で止める水磨き仕上げというものもあります。最近はマット仕上げとも表現されるようですが、光沢の出る手前で工程を止めます。そうすると艶消しのような状態での仕上がりとなり、石の色は出るけど艶がない仕上げとなります。落ち着いた仕上げとなり、建築工事での和の建築などで、ピカピカした雰囲気でなく落ち着いた雰囲気を出した場合などにも使用されます。

このように磨き一つでも、仕上げ方法はいくつもありますので、用途に合わせた選択もして頂きたいと思います。

砂原 吉浩