石材は世界中で採掘がされ、日本に輸入されます。近年多くは、製品での輸入が増えて原石での輸入が減っています。主に中国で加工をして製品や半製品になったものを輸入する形となっいています。
では、日本での採掘はどうなっているのか?よく、「日本でも石が採れるのですか?」や、「まだ日本の石はありますか?」というご質問をお客様より受けます。ピークよりは減っていますが、今でも石の採掘は出来ています。
この写真は、宮城県で採掘されるいます「磐梯」という主に墓石に使用する御影石の採掘塲です。石を採掘するところを「丁場(ちょうば)」と呼んでいます。実際にはとても広い丁場でした。重機や人と比べてもらっても、石山の大きさがわかると思います。ここは、比較的地表から浅いところで石が採れています。また、平坦で広い面積でもあります。
石を採掘する場所では、比較的条件のいい場所といえます。垂直に地下深く掘り下げ、クレーンで石を持ち出す作業をしている丁場も少なくない中で、このように重機(ダンプやバックホウ)が使える場所は少ないです。
中央に人が見えます。その横に細長い棒のようなものが見えますが、これを使って石に長い穴を掘ります。そこへ、発破用の火薬を詰め込み、発破の力で石を割ります。この火薬の量の調整が難しく、少なければ割れませんし、多ければ必要な部分にまで発破によるキズが入り商品としては使用できないようになります。
石屋さんでも山に足を運んでくる人は少なくなったと、山の方は語られました。料理の世界では目利きという言葉がりますが、扱うものは異なれど、どの業種でも自分たちの扱うものの素材の原点であるとか、その工程を知る・体感することは大切なことだと思います。
砂原吉浩