基礎工事の内の砕石の転圧まで作業が完了しました。この後は、鉄筋を組んだり型枠(コンクリートが敷地の外へ流れ出ないように、区画寸法にあわせて木製の板で枠を作ります。
内側にある四角い形に組んだ木枠は、完成後に雨がお墓の上に降ってきた際に、地下まで雨水を流すための穴になります。それから、中央の木枠は、納骨室の下の部分になります。ここは、お骨を納める重要な場所なので、お骨が土に還るようにと地面とつながっている状態に仕上げます。この3か所はコンクリートが入らないように仕上げます。
コンクリートをこの型枠の中に流し入れます。この作業をコンクリート打設(ダセツ)と言います。打ち込むとも言うそうです。では、なぜ打設という表現になるのでしょうか。画像の奥にいる作業員の右手を見てください。コンクリートを流し込む際に空気が入り込みます。その空気をこのバイブレータという振動を与える機械を使い、コンクリートに振動を与え空気を気泡として浮かび上がらせて取り除きます。こうすることで、より強固なコンクリートに仕上げることが出来ます。この機械が出る前は、外側の型板を、人力でハンマーなどを使用して叩くことで、空気を取り出していたそうです。そこから打設という言葉が使われるようになったとか。
そういえば、私も数十年前の若いころ、建築現場のコンクリート打設の際に、応援としてハンマー叩きに行きました(笑)
こうして、コンクリートを平らに仕上げて基礎工事の完成となります。いよいよこの後は、石工事となります。ただ、このコンクリートもしっかりと乾かさないと、硬くて強いコンクリートに仕上がりませんので、しばらくこのままにしておきます。
砂原 吉浩